浮気調査等で探偵にご相談を検討されている方はすでにご存知かと思いますが、昨今、浮気や不倫の調査に関して「完全成功報酬制」をうたっている探偵社や興信所はたくさんあります。

この「完全成功報酬制」ですが、一見すれば依頼者の利益を最優先に考えて作られた素晴らしい料金システムに思えますよね。

「完全成功報酬制」と聞けば、誰だって
「浮気の証拠が取れた時に探偵に費用を支払えばいい」
「逆に浮気の証拠が取れなければ、1円も費用がかからない」
と思うのが普通の感覚じゃないでしょうか?

しかし、よく考えてみてください。

調査を実施するということは、必ず人件費等の経費がかかります。
それこそ、その探偵社または興信所の代表が一人で調査するというなら話は別ですよ。
でも、調査員一人なんて余程の事がない限り、ロクな証拠は取れませんし、どんなベテラン調査員でも一人でできることには限界があるのです。

ということは、本気で調査をするのであれば、少なからず複数の調査員を現場に投入する必要があります。

また、ほとんどの浮気調査の場合、開始時間がわかっていても終了時間が全く読めません。
ですので、調査員には次の日も含めて体を空けておいてもらったり、複数の交代要員を待機させる等いたしますので、時間単価もそれなりに高額になります。

さらに、調査中は何が起こるかわかりません。

対象者が電車やバスで移動することもあれば、徒歩尾行中にいきなりタクシーに乗ることもありますし、有料道路を使って他府県にまで移動する事だってざらにあるわけです。

他にも経費がかかる場面というのはいくらでもありますし、もっと言うと事務所経費や機材導入費、宣伝広告費など事業を経営していく上で必要な経費も存在します。
「完全成功報酬制」だと、例えば対象者と不倫相手が接触する可能性が高いと思って出動したのに、たまたまその日は会わなかったときの張り込みや尾行はボランティアですw

この経費をすべて探偵社で負担できますかね?
いつ取れるともわからない証拠を延々と追い続けて、その間一切の収入もないわけです。
僕は正直無理があると思います。いや、絶対無理です。笑

ですので、浮気の証拠が取れなければ0円という「完全成功報酬制」は相当高いハードルの条件をクリアしない限り請け負うことが不可能ですし、何かしらのカラクリにより採算を合わせているというのがご理解いただけるかと思います。

それこそ、浮気をしているのがほぼ確実で、なおかつその頻度が毎日か最低でも週に3日から4日は泊りで密会しているなど、短期間で証拠が取れる確信がないと実施できるものではありません。

もし、今あなたが「完全成功報酬制」で探偵社または興信所に依頼しようと考えているなら、面談や契約の場面で、担当者が嫌がるぐらい質問攻めにしてみましょう。

おそらくですが、最終的には通常の時間制で契約するより、「完全成功報酬制」で契約する方が高い料金を支払うことになるはずです。

もちろん、「完全成功報酬制」をうたっている全ての探偵社が契約上あるいは心理上のカラクリによって依頼者に対し高額な報酬を請求しているわけではないですが、浮気調査に関して「完全成功報酬」で契約されるなら、よく確認してから契約することをお勧めいたします。

次回、実際に起こったトラブル事例を見ていきましょう。